母親力・・・残念な一面
2012/5/7 親の背中 さん子供にとって親とは生活のあらゆる面においてお手本となる存在かと思います。よく「親の背中を見て育つ」と言われますが、親が一生懸命に働いている後ろ姿から、子供はいろんなことを学んでゆくものですよね。
私が幼少の頃と言えば、ほとんどの家庭で家に居ながら専業主婦をしている母親、そして家族のために仕事に打ち込む父親という像が見られたものですが、段々と時代が変わり、今では女性や母親の社会参加も珍しくなく、子供を出産後も会社へ復帰したりと、多くの家庭で両親共働き、といった労働形態をとっているところが多いと感じています。
これは伴侶(父親)の理解や家事参加の協力がないとできないことだと思いますし、何といっても家庭と仕事の両立をしなければならない母親にとっては重労働。しかし最近の若い母親の方は、その両面をうまく成り立たせているだけでなく、子供の教育にもとても熱心で、子供の習い事などはもちろん、家庭での接し方やしつけの面でも、とても高い母親力を発揮していると見受けております。
「最近の若い親は・・・」とか、子供への虐待問題が増加している一部を除くと、本当に多くの親は、子供に対してとても熱心だと思うのですが、反面、とても残念なことが目につくことも事実なのです。
子供への教育に熱心なのも、一つには情報網の発達、ということが挙げられるのでしょうが、これが行き過ぎ、過剰な利用に頼っているばかり、食事をしながらメールを打つ、会話の途中で平気で電話に出るなど、マナー違反と感じる行為が多いのではないでしょうか。
子供たちが「食事をしながら電話をする」というアンケートに、多くが「する」と答え、さらに「親がやっている」という、親の姿を見て覚えてしまった、という結果も出ているそうです。教育には熱心だけれど、普段のちょっとした親の姿、これは口で教えることはできないほどの大きな影響力を持つものだと思います。
そんな偉そうなことを言う私の娘も、もうすぐ母親になります。「ねえねえ、そういえば・・・」と話し掛けてもメールを打つ携帯画面から目を離さず、器用にも耳はこちらに傾けてくれていますが、こんな態度がこれから産まれてくる孫にも向けられるのかと思うと少々がっかりしてしまいます。
団塊世代の私も母親をしながら仕事もしてきましたが、携帯電話やパソコンなど、情報が今ほど発達していない時代、デジタルについていくのには苦労したものの、子供の前でこんなにかじりついている姿を見せたことはなかったはずですが・・・。
流されてしまうのは仕方ないことなのでしょうが、きちんと家庭で躾けておけばよかった! と今更ながら後悔しております。レストランや電車の中でも、親子で一緒にいながら親は携帯電話から目を離さない姿をよく見かけます。色んな知識を与える教育ばかりでなく、親である自分の姿から学ぶことも多いのだ、という自覚を持って、これからの育児に楽しく励んで欲しいものだと願っている次第です。
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