世相を斬る!(40)いじめ頻発、もう一つの背景
2012/7/20 臥龍 さん
最近、子供のいじめが頻発し、大きな社会問題になっています。
大津市の中学2年の男子生徒の自殺では、滋賀県警察本部が暴行容疑などで、市の教育委員会や学校を捜索し、捜査に乗り出しています。
また、三重県津市の小学校では、女子児童がいじめを受け、問題の対応をしていた学校長が、自殺をしたことが報じられました。新聞報道では、大津市の学校側の対応の遅れや、いじめを見落としていた学校側、報告を受けた市の教育委員会のずさんな対応などが批判されています。
確かに、学校長が、「いじめの認識がなく、けんかと判断した」などと語っていることなどから、教師の事なかれ主義、責任放棄の姿勢などがはっきり読み取れます。
市の教育委員会でも、報告を受けながら、それに対する委員の質疑や意見がまったくなく、教育に対するチェック機能が果たされていない実態も明らかになっています。こうした、教育現場である学校側、それをチェックする立場にある教育委員会が何の役割も果たさない怠慢さには、驚きを通り越してあきれ果ててしまいます。
第一義的に責められるべきは、まず学校側であり、教育委員会であることは言うまでもありません。
それともう一つ、ややもすれば見過されがちなのが、家庭における子供への接し方、子供のしつけではないでしょうか。最近の親御さんは、子供の教育というと、学校、教師まかせ、塾まかせが実情でしょう。
これは、過保護の裏返しであり、体のいい放任だと思われます。
もちろん、中には、厳しいしつけ、強くやさしい心の教育に意を砕いておられるご家庭もあります。
しかし、受験勉強一辺倒の教育環境、大半が共働き家庭の現状を見るにつれ、本来成長過程にある子供が、最も影響を受けるべき両親の愛情としつけとを、十分に受けられていない、そうした点を危惧せずにいられません。シニア世代の皆さん、皆さんが子供の頃、いじめがあったでしょうか。
いじめが新聞で大きく報道され、警察の介入を招いたことなどあったでしょうか。
私たちの子供の頃は、確かに貧しく、両親は食べるために精一杯働いていました。
しかし、「人に迷惑をかけるな」「うそをつくな」「弱いものを助けろ」等々、親から教えられたことは多いはずです。
学校では、ルールを守らない子供たちに教師は、体罰さえ与えました。子供同士の遊びの中で、子供たちは自然に相手へのいたわり、思いやりを身につけていきました。いじめの問題は、子供の問題というより、親自身あるいは私たち自身の問題かもしれません。
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