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無人販売所をやってみた

2013/6/24  日々是好日 さん

定年後の楽しみ
我が家では、ずいぶん前から家庭菜園をしているのですが、夫が定年退職を迎えてからは、より家庭菜園に力を入れるようになりました。今では庭の大半が、家庭菜園のために使われています。

家庭菜園のメリットと言えば、なんといっても、「無農薬であることが分かって安心」と言う点だと思っています。スーパー等で売っている野菜は、どんな過程で育ってきたのかが全く分からないのですが、その点、一から自分たちで育てた家庭菜園の野菜であれば、「これは正真正銘の無農薬」ということが実感できるため、安心して食べられるわけです。

そんな家庭菜園の野菜ですが、さすがに庭の大半を畑代わりにしているだけのことはあって、自宅だけでの消費は難しくなってきたので、今年からは門柱の横に無人販売所のコーナーを作ることになりました。

野菜はどれでも一袋100円で、購入時には備え付けの木箱に、100円を自主的に入れてもらう、というスタイルです。ランチで行きつけにしているお店の近くに、野菜の無人販売をしていたお宅があったので、その方式を真似させていただきました。100円で買える野菜の量としてはかなりたっぷりで、市価の半額から3分の1くらいの価格を意識して値付けしています。

無人販売所を始めるにあたって不安だったことと言えば、お金を払わずに野菜だけ持っていくという窃盗の問題です。実際、これまでに何度か無人販売所の窃盗が問題になっていると言うニュースを見かけたことがあるので、「少しくらい窃盗にあっても、気にしないようにしよう」というくらいの気持ちで始めました。

しかし、実際に無人販売所をやってみて驚いたのが、窃盗がほとんどないということです。
これまでに、野菜の販売数とお金があわない、という状態になったのはほんの数回程度で、ほとんどの人はきちんとお金を入れてくれています。そして野菜自体も、ほとんどがお昼過ぎには売り切れます。

中には、「小銭が20円足りませんでしたが、明日入れます」というメモ書きがされたレシートに包まれた80円が入っていたこともありました。そしてその翌日には、本当に20円がきちんと木箱に入れられていたのです。

そんなわけで、我が家の無人販売所は、今のところ大成功と言っていいでしょう。

とはいえ、あくまで家庭菜園で作ったものですから、それほど品数が出せるわけでもなく、無人販売所の売り上げのお金は、月に2万円にも満たない程度です。ですが年金生活の身分としては、このプラスアルファの収入というのはとてもありがたいです。

とはいえ、この収入を毎月生活費として当て込んでしまうと、いざ無人販売所をやめた時に生活費に困ることになると思うので、この売り上げのお金はそっくりそのまま貯金して、旅行費用などにさせてもらおうかと思っています。

私たちのように「家庭菜園をしながらも野菜が余ってしまう」という点で困っている人は、一度やってみるといいのではないでしょうか。自分が作った野菜を、誰かがお金を出してまで手に入れようとしてくれる、というのは、本当に嬉しい気分になるものです。

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