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ネット依存症

2013/8/21  公子 さん

定年後の生活
中高生のネット依存症の推定数50万人だそうです。

私はもっぱらガラ系ケータイしかもっておらず、ネットをやるときはデスクトップの従来型PCを使っている旧型人種。
そもそも会話系のSNSの必要性を感じないのでスマホは興味がありません。ブログまでは何とかわかるものの、ツイッター以降のフェイスブック、ラインはまるきり未知の世界です。

この間、地区の会合で役員の方(40代)から連絡手段としてラインはできますかと聞かれました。やっていないので家の電話(固定)におねがいしますとお伝えしたのですが、いよいよそんな時代になったのかと驚き半分、落ち込み半分。
便利さを追い求めると、結果、別の弊害が出てきます。弊害が出て、改善されれば良いのですが、それまでの間、その弊害は社会のいろんな部分を蝕みます。
それは子どもだけではありません。最近急速に普及したラインに限っていえば、大人でもこのツールの普及によって思いもしない人間関係のこじれに悩んでいる人が急増しています。

ラインの恐ろしさ(便利さとは言わない)は、相手がメッセージを開封したかどうかが送り主にわかってしまうことです(仕事であればその機能は効果的だと言えるでしょう)。
つまり、相手がメールを読んだか読まないかこちらにわかってしまうのです。
読んでいるはずなのに返事がこないのはなぜ・・・・・・?
あるいはずっと開封されないまま放置されていれば拒否されているのかな?
など、「伝える内容」よりも相手の反応が気になって仕方がなくなるのです。

フェイスブックやラインなどグループ化するSNSは誰かと誰の関係性がオープンになります。自分の望まない情報が、おせっかいなことに勝手にもたらされることもあります。
たとえば、内輪の集まりに自分は誘われなかったとき。そんなことを知りたいですか?
誘われないならいっそ知らずにいたほうが幸せでしょう。知ったら穏やかでないことは確かなんですから。

コンピューターが普及し、ことに震災以降、人と人との「つながり」だとか「きずな」が声高に叫ばれるようになって、どうかするとそれが違う方向へ行っているのではないかと危惧しています。

私は今年の春、たまたま知り合いになった宮城県栗原市の女性と文通しています(メールをしない方なので)。ハガキなのでほんの数行、近況がさらさらと書いてあるだけですが届くととても嬉しく、気持ちがなごやかになります。
先日はユリの花がいっぱい咲きましたと知らせてくださりました。メールだったらもちろん写真を添付するのでしょうが、それがないかわりに、こちらは想像力を働かせます。

相手がハガキを受け取っただろうか、その文面で自分のことを想像しているだろうか、という気持ちの余白を奪ってしまっているのが今の便利ツールです。
いまでしょ!に代表される「待つ」ことを許さない前のめりの社会はすぐに疲弊します。ネット依存は、その予兆だと私は心配しています。

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