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年金問題 低年金者への支援をどうするか

2011/7/12  今加羅幾三 さん

定年生活|年金問題年金を貰っている人の中には、過去に保険料を払わなかったため無年金になっていたり、あるいは保険料は払ってはきたのですが貰う年金額が低いという人がいます。
年金制度というものは高齢者にとっては生活に関わる問題ですからこれは大きな問題です。

実は基礎年金の受給開始年齢である65歳まで国民年金の保険料を払うことができるようになっていますので、年金が支給されない無年金者の数は42万人程度になるのだそうです。
私達がイメージしている数よりもそう多くないことが分かります。
そうしますと老齢基礎年金の受給権者総数2,200万人に対する無年金者の割合は2%弱ということになるのです。

ここまで書いた話しでさえも国民の多くは全然知らないという方が沢山おられます。
これは報道機関の責任というよりも政府の啓蒙活動の欠陥だと私は思っています。

低年金者の数は相当数いると考えられています。大体・・・満額の老齢基礎年金の月額は一人当たり6.6万円ですが、老齢基礎年金の受給権者の平均年金額は、全体では5.3万円だそうです。
そこで6万円台が889万人と最も多いのだそうですが、5万円未満が830万人以上もいるそうです。特に単身の女性高齢者に低年金者が多くなっているようです。

無年金や低年金者は、最終的には生活保護で暮らすことができるようですが、年金制度があるのですから何らかの施策を政府では講ずべきだと私は思います。

そこで私なりに3つを考えてみました。

(1)「給付時」に対応する
低年金者に一定額の年金を保障する仕組みですが、これには滞納者にも満額の「最低保障年金」を支給する案があるそうです。
保険料を納めた人に年金を支給するという年金制度が折角あるのですからこの意見は妥当かどうか疑問があります。
それにまた保険料の滞納を招くおそれがあります。
それから基礎年金が満額かどうかに関わらず、所得が低い単身高齢者の基礎年金に「単身低所得高齢者等加算」を行う考えがありますが、一つの考え方として公費負担により、所得制限付きで行うべきものだと私は思います。

(2)「拠出時」に対応する
保険料を払う段階で所得に応じてその一部を軽減しその期間分は満額の基礎年金を支給するという案がありますが、この案は実現可能性の高い案だと私は思ってます。
サラリーマンと自営業者等に所得捕捉の差があるという問題がありますが、保険料を軽減する際に所得調査を相当程度厳格に行う必要があると思います。
(1)も(2)も財源の確保の方法や目途を考えておく必要があります。

(3)税方式を導入する
基礎年金部分をすべて税で賄おうとするやり方ですが税方式への移行には、円滑に移行できるかという問題や、多額の財源を必要とするという点で問題があると思いますので、まずは無駄を省くことから始めながら、政党が代わっても国家100年の計の思いを込めた恒常的制度にして欲しいと思います。

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