友人と本に学ぶ 『年を数えるから年をとる』
2011/8/1 片平ナニサ さん「貴女はシニア世代か?」と聞かれたら、その時相手が見えない状況ならば私はたぶん「いいえ、まだシニアではありませんよ」と答えるでしょう。でも見えている場合だったなら「そうですよ、孫もいますからね」と渋々答えざるを得ませんね。私、出来る事なら年をとった事を認めずに暮らしていたいのです。
つい先日もちょっと年上の友人にこのサイト、定年生活.com の事を教えてあげたのです。
そうしましたら、友人があっさりとした口調で「私、シニア世代じゃないから見ないわ」と言うのです。確かに彼女は見た目も若く、私より年下に見られる事も良くあるのですが、既に年金を貰っているのです。
「往生際が悪いわね~」と私が言うと「年を数えるから年をとるのよ」と尤もらしい答えが返ってきました。そう云われるとそうかもしれません。彼女にキッパリと言い切られると「じゃあ私もまだシニア世代じゃないわ!」と言いたくなってきます。彼女がその言葉を口にしたのも、年の割に奇抜な格好をしているのも、考え方が一風変わったところがあるのも全て、とある本との出会いからなのです。
その本の初版は1920年ですから、もう1世紀を超えてしまった静かなるベストセラー本で、西欧人によって初めて文明を知った酋長さんの実話に基づいて書かれてある本なのです(※)。
彼が西欧人から1秒の意味、1分の意味、そして1日1週間という時間と年月の流れに尽いて教わった時に言った言葉が「そんなものを数えるから年をとる」だったのです。
(※)エーリッヒ・ショイルマン著 「パパラギ はじめて文明を見た南海の酋長ツイアビの演説集」わたしも彼女に教えられてその本を買って読んだ事があるのですが、読み終わってため息が出たのを覚えています。
私の頭の中でコツコツと積み上げてきたものを、いとも簡単にひっくり返された様な気がしたからなのです。
例えば私の場合洋服を選んでも、この友人の様に若々しい服を買う事が出来ず年相応の無難な服ばかりを選んでしまうのです。それなのに少しでも良いから若く見られたい、という願望もあり矛盾が生じてやりきれない気持ちになってしまうのです。
お化粧にしても、白髪染めにしても欲しいと思うものは買えません。自分の年が解らなければ、もしかしたら好きな服を買い、明るい色の口紅をつけていたかもしれませんし、もっと若くいられたかもしれません。
人の目を気にして、年相応にと自分自身を縛りつけている生き方に時々うんざりしてしまいます。でも一番付き合いが長い自分自身の事ですから、そう簡単にこの性格を変える事が出来ない事も解っています。家の中を見渡しても、真面目な主人に真面目な息子、おまけに真面目な嫁が勢揃いしています。白馬に乗った不真面目な王子様が迎えに来てくれる事もありませんので単調な日々を送っていますが、時々彼女の事を思い出して誰も居ない部屋でこっそりときれいな色の口紅を付ける事があるのです。
あれから間もなくして彼女から「定年生活.com、面白いね!」と言う電話があったのです。
「なんだ、見ていたんじゃない! 私一人で年をとっているのかと思って落ち込んでいたのに!」と二人で笑いましたが、でも、本当にもう少しだけ変わってみたいと云う思いが沸々と湧き出してくるのです。シニア向け特集記事
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