夫の退職を機に
2011/8/18 美由紀 さん今年の春、夫が退職した。と言っても定年退職ではなく自主退職、しかも結婚以来二度目の、である。
最初の退職は突然であった。まだ家のローンも十分に残っており、三人の子供たちも小・中学生、これからが正念場という時期であったにも関わらず、私には何の相談もなしに「会社を辞めた」と告げられたのである。どんな理由であれ一言相談してほしかった胸中を訴え、今回の退職の折には一応相談らしきことは持ち掛けられたのだ。
しかし相談とは言え、夫は既に決意固く、一番下の高校生の息子以外は結婚してそれぞれ独立していることもあり、「いいよ、思うようにして下さい」と半ば諦めもあったのだが、一度目の時よりは私も大人。やんわりと夫の意向を受け止めることができたのではないかと思う。
そんな私はと言えば、小学校の養護教諭をしている。いわゆる保健室の先生である。
学校勤務は日々忙しく、普段でも帰宅は七時・八時になってしまう。それに加え、今年度に入ってからは予てから私が力を入れて取り組みたかった、学校を挙げての「食育」を担当することになった。朝は早くに起床し、高校生の息子の弁当を作り三人の朝食の支度、簡単に家事を済ませた後に学校へ。七時・八時に帰宅してから夕飯を作る、というこれまでの生活が少し変わった。
夫はいまだ職に就いていないのである。
退職してからしばらくは「まあ、少しゆっくりしてからぼちぼち考えるのだろう」とお気軽に捉えていたのだが、いざゆっくり家に居られると何だかこちらは居心地悪いのだ。そんな私の気持ちも感じてか、夫は私より早く起きて、息子の弁当から朝食の支度、帰宅しては晩御飯が出来上がっているのである。
これまで仕事をしながら家事・育児何もかもを私一人がやってきたようなものだ。要領が悪い、後片付けが大変と思い、夫がやろうとする手を払いのけてきたものだから自業自得とは言え、やはり夫がやる事を黙って見ているのは辛抱が必要だ。日中はハローワークなどに足を運んで就職活動らしきことはしているようであるが、すでにシニア世代に突入していてはなかなか難しいご時世なのは夫も私も承知である。
もしかしたら夫はすでにシニアライフへシフトしてしまったのでは…?と感じつつも、夫の二度目の退職を機に、私は引退してからも活動していきたい領域に没頭することができるようになった。夫がこのままシニアライフへシフトするもしないも、とにかく今は要領悪く見ていられないような家事でもやってくれるお陰様である。
いっそのこと就職活動ではなく、夫も生涯楽しめるような趣味を探してみれば良いのでは…と思うくらい、一度目の退職の時とは違った私自身、シニアになったんだなぁと感じる今日この頃である。シニア向け特集記事
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