シルバーが働く場所
2011/8/25 チューリップ さんシニア世代というよりもシルバー世代に近い私は、もう二十年近くお世話になっている地元の弁当工場で働かせていただいております。
二十年前にはまだ若手で働いていた私も、周りを見ると長老の部類に入る歳になり、ここ二年ほどは「来月にはもう辞めよう」と、周りの目を少し気にしながら、パート契約ではなく、人出が足りない時に声を掛けてもらう臨時という形で未だずるずると居座っているのです。孫も七人おり、子供たちはこんな社会情勢であっても何とか安定して仕事ができる環境に恵まれております。とっくに現役を引退した主人と二人だけの生活。特にローンを抱えている訳でもなく、二人分の年金だけでも生活費は十分に賄えてはいるのですが、これといった趣味もなく、畑仕事以外は一日家で過ごす主人と四六時中顔を突き合わせているのも苦痛なもので、慣れた職場から時々お呼ばれをいただいて、気分転換さながらに月に何度かの出勤をしているのです。
しかし同じ仕事仲間の中にはそう呑気ではいられない方も多いのが現実です。様々な家庭事情により、定年を過ぎてもフルタイムでパートをしなければならないというシニア・シルバー方も多く、たくさんの人手が必要で、簡単な流れ作業ばかりのこの職場、シニア世代・シルバー世代の女ばかりの醜い争い事も後を絶たないのであります。
会社側は何とか人材の若返りを取り計ろうと、シニア・シルバーを言いなだめ、若い人材を守ろうとしていますが、何せ後のないシニア・シルバーですから、ここを退く訳にはいきません。結果的に若い人材はよりよい環境を求めて去って行き、いつまでも居座る長老たちで日々格闘が繰り広げられるのです。
しかしながら、文句や愚痴を言いながらもこのシニア・シルバー方々、いつも最後に出るのは「こんな私たちでも使ってくれる会社なんだから感謝せんとね…。」という謙虚な言葉。
そう、こんなご時世に私たちのようなシルバーをそうそう雇ってくれるところはありません。私が住む地域には「シルバー人材派遣」という、現役を引退したシニア・シルバーが登録して仕事をいただける機会があります。しかし先日の新聞で、このシルバー人材の登録も後退気味になっている、と報じられておりました。現役を引退した後も職を求めるシニア・シルバーは多いのですが、依頼のある仕事は、夏の炎天下での草刈りであったり、シニア・シルバーにとっては重労働である内容が多いというギャップがあるようです。
現役を引退したらボランティアや趣味を広げ、悠々自適にシニアライフを満喫しようと思ってはいても、経済的にそうはいかない状況であるシニアは多いのではないでしょうか。
現役を引退する前から、そう遠くはないシニアライフにおいて自分がどうありたいか、しっかり見据え、それに携わる交流・交遊を持っておくべきだった、と今さら思うこともありますが、まだまだ先の長い老後、いい加減ぼちぼちでも今の環境を変えていく努力が必要だと感じております。シニア向け特集記事
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