地域シニアに守られる
2011/9/13 晴美 さん私の住む地域の小学校には、「見守り隊」という定年後のシニアの方たちによるボランティアグループが活躍されています。朝の小学生の登校時には目印の帽子にベスト着用で要所要所に立たれ、通りがかる小学生たちに「おはよう!いってらっしゃい!」と声を掛け笑顔で見送ってくださる見守り隊の方々。地域に住む顔見知りの方ばかりなので、子供たちも「○○ちゃんのおばあちゃ~ん」などとボランティアの方を囲んで何やらおしゃべりしている光景も微笑ましいものです。
最近は通学途中の子供と通勤中の車の接触事故もよく取り挙げられます。私たちがまだ子供だったころ、あるいはもう一昔前、車の交通量も今ほど多くなく、ガードレールのない歩道でもさほどの危険はなかった名残が、交通量が激化した現在では、通学する子供たちや、さらには徒歩で買い物や散歩に出掛けるお年寄りにとって、日々危険に晒されている状況、という地域も少なくはないことでしょう。こういった道路事情に加え、近年子供たちが巻き込まれる残忍な事件が多いことを思うと、子供たちやその保護者にとっては、「地域の方に守られている」という安心感…。ひとえに有り難いことだと、毎朝感謝しながら娘を送り出していたのが、つい最近のように感じられます。
さてこの「見守り隊」の方々ですが、こういった朝の登校時の活動にとどまらず、地域小学校の授業や行事までも、学校と連携して幅広くご活躍されていらっしゃるのです。
とりわけ子供たちが楽しみにしているのが、「図工」や「生活」の時間。まだ刃物などを扱う手がおぼつかない低学年には、一人ひとり見守りつつ指導してくださったり、時には長者の智恵を授けてくださったり…。時には畑に野菜の苗を植える指導をしてくださったり、社会見学で学校外へ出る時には一緒について子供たちの安全を見守り、着いた先の自然観察では、保護者世代ではすでに知らないような草花や虫のこと、昔ながらの遊びを一緒に楽しんでくださったり…。子供たちにとっては、家庭だけでは得ることのできない貴重な体験を、そしてシニアの方にとっては、孫やその同級生と楽しく触れ合う時間を過ごす、かつて、矢継ぎ早にその時のことを語ってくれる娘の話しを家事をしながら聞いていた時、その光景が目に浮かび、何とも癒されるものでありました。現役を引退してもなお、その体験・経験・技術を持て余すことなく地域の子供たちに教え伝え、さらには地域行事に貢献され、素敵なシニア生活だと、今朝も「見守り隊」のみなさまに感謝しつつ、私の現役引退後、目指すは地域の見守り隊! とまだまだ先の自分の孫とそのお友達に囲まれながら、一緒に草花遊びをしているシニアな私を想像するのです。若いうちは、シニアになるのはイヤだ…と思っていた私ですが、そうした地域のシニアボランティアの姿を見させていただき、シニアへ向けての夢を持つことができました。世代交代まであと少し!
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