シニア世代の悩みをゲームで克服
2011/6/27 林 倫子 さん毎日、毎日同じことの繰り返し、朝起きてもいつもと同じ顔ぶれ。(定年後の主人と私とベランダの花を荒らすアブラ虫) 朝食をほぼ無言で食べ、体力作りの為の散歩に出掛ける主人を送り出し、朝市でお買いものをして近所の奥さんと立ち話し。あまりにも単調な毎日を送っている内にカレンダーを見ても今日が一体何日なのか解らなくなってきました。ゴミの日が無ければ曜日さえ解らなくなりそうです。
友人達と顔を合わせる機会もどんどん少なくなって、昔の様に電話で話す事もなくなりました。若い頃は他愛もない事で長電話をしていたのに、電話代をケチってお互い掛けてくるのを待つようになってしまったせいで尚更疎遠になってしまいました。
子供も巣立ち家の中には会話も無い初老が二人。
こんな暮らしでは楽しい訳ありません。どこかに遊びに行くといっても、今更何をしたらいいのかも解らないし、第一億劫で出掛ける気にもなりません。元々は二人共こんな引きこもりタイプではなかった筈なのに。
映画館に行き、ボーリングやビリヤードに熱中して通いつめた時期もあったのに、いつの間にか『遊び』と云うものが遠い存在になってしまいました。「こんな単調でお楽しみもない生活を送っていたらボケてしまうよ。」と言っても聞こえないふりをしている主人。元々は、明るくてユーモアのセンスもある楽しい人だったのですが、坐骨神経痛が原因で仕事を辞めてから心を閉ざしてしまう様になってしまったのです。
坐骨神経痛で四年近くもの間日常生活もままならず、塞ぎ込んでいく主人に私はどうする事も出来ずにいました。
ようやく痛みも薄れてきて動けるようになった頃には、娯楽どころか夫婦の会話すら無くなっていました。
私も口を開けば「まだ働かないの?もう身体は大丈夫なんでしょう?」と、一向に働こうとしない主人への苛立ちをぶつけてばかりいました。そんな時、散歩から帰って来た主人が珍しくお土産らしきものを私にくれました。
「商店街で貰ったんだ。」と言っていましたが、買い物もしていないのにおかしいな、と思いながら手渡された物を開けてみると、中から立体四目並べが出てきました。
五目並べと同じ遊び方ですが、立体版になっていて見た目にも可愛らしいものです。夕食の後、「アレやってみようよ。」と主人に誘われて、久しぶりにテーブルゲーム大会が始まりました。ゲームをやりながら主人がポツリポツリと話し始めたのです。
老後の生活の事、再就職の事、社会復帰への戸惑い、元エリートだったプライドを捨てられずにいる事、今迄言えずにいた沢山の事を話してくれたのです。
主人の話しを聞きながら、私は心の中で反省と安堵の涙を流しました。ファストフード業を再就職先に選んだのには驚きましたが、「どうせなら今迄やった事のない仕事をしてみたい。」と言う主人に、私は直ぐに「頑張って。」と応える事が出来ました。
このゲームをしながら話し合う機会が増えていたからなのです。
再就職をしても、また定年を迎えますが、その時も二人で話し合い乗り越えていく事ができそうです。本当は主人が買ってきたゲームですが、老化防止にも役立っているので一石二鳥、いえ一石三鳥の価値あるものなのです。
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