定年生活.com トップ» 暮らす » はずされたはしご

はずされたはしご

2011/11/15  鉄腕アトム さん

シニア|原発3.11以降、露呈された原発問題は、まるで登ったはしごを急にはずされたようなものである。
そうはいっても国や東電のせいばかりではない。
得られたエネルギーをふんだんに使い、繁栄を享受してきたのはほかならぬ私たちであるからだ。

使用後の核燃料を最終処分できる施設が世界に数えるほどしかないというのに、はしごを登ってしまった人類。
驚くべきことに生命を脅かす危険物質の処分は埋め立てや海洋投棄などという極めて原始的な方法しかなされておらず、その前提がまた「半減期」期待論に乗っかっている。
つまり時間が解決してくれる、というものであると同時に、待っている間に科学の進歩により安全な処分方法が発明されるだろう、という根拠のない期待である。
その程度の前提で、あのような原発を躊躇なく作って稼動させたこと、そして恐れていた事故が現実となった今、安全にもとに戻る手段がないのだ。

私たちがふたたび地に着いた生活を取り戻すためには、エイヤッで飛び降りるか、当てのない救助(=解決法)をひたすら待つかのどちらかである。
飛び降りれば、おそらくねんざや骨折などの痛みを伴うだろう。
つまり、原発ノーという場合には、享受してきた繁栄をある意味諦めなければならないという代償が伴うのである。

電力が少なくなれば快適な暮らしの一部を手放さなくてはならないだろうし、代替エネルギーで現在の生活水準を保とうとするのであれば、相応の負担増加はやむをえない。

そのどちらもせずにいて、安全だけを国や東電に求めるのは幼稚な議論だろう。

私たちシニア世代の残された時間は、こどもや孫たちの世代にくらべれば少ない。
作家のSさんが「危険な作業を若い人にさせてはならない。老人こそ原発処理の作業に率先していくべきだ」と言われたことに対し、「とんでもないことをいう」と怒る人が多いと聞いた。
そうだろうか?
老い先の短い私たちの世代が若い人たちに代われるものなら私はかまわないと思う。
危険な時代を終わらせなくてはならない。
その殿(シンガリ)を務めるのは、老兵でいいのだ。

シニア向け特集記事

<お金や暮らしに関する特集>

 
老後の不安
(1)健康・お金  (2)働く  (3)過ごし方

老後の計画
(1)お金  (2)個人年金保険  (3)医療保険  (4)確定申告  (5)住宅ローン  (6)老人ホーム

老後の生活と年金
(1)把握編  (2)対応編  (3)独立編

定年後の生活費、どれくらい必要? / 退職時の貯蓄、どれくらい必要? /
年金生活・・・老後のお金について考える

定年後
エンジョイライフ / 貯金半減 / 月20万で楽々 / 無収入・一人暮らし /
健康オタク / 熟年離婚 / 熟年結婚 / 教育費貧乏

シニアの群像
(3)田舎暮らし  (4)海外暮らし  (5)野菜づくり  (6)写真展 

<働くことや仕事に関する特集>

元気で働く
64歳男性、看護 / 63歳女性、保育補助 / 58歳女性、クリーニング&パン

定年後
まだ働いています / 仕事がしたい  /  60歳からの働く /
会社に残れたものの / 早期退職か居座りか / 失業しています

定年後も働こう|定年後の独立開業 / シニア夫婦が自宅でしている仕事

シニアの群像
(1)異業種交流  (2)職探し  (7)独立開業

暮らしに関する特集・投稿リストへ
 

トップページに戻る

 



定年生活ではLINEのお友達を募集しています☆以下のQRコードからお友達登録をしていただきますと、LINEだけでのお役立ち情報をお届けします。
定年生活ではLINEのお友達を募集しています