世相を斬る! (5)消費税の増税はやむなし
2011/11/11 虎穴 さん年末の来年度税制改正に向けて、消費税の増税論議が高まっています。消費税の増税論議は今に始まったわけではありませんが、東日本大震災後の復興増税や、税と社会保障との一体改革を進めるために避けて通れない問題として浮上しています。
消費税の増税は、従来、歴代内閣が倒れるほどの国民的大議論になるのが通常で、どの内閣も避けて通ってきた経緯があります。誰でも、家計に大きな負担を強いる消費税の増税には反対です。経済全体が低迷し、雇用不安、収入の停滞が続いている現在、増税に賛成する人はほとんどいないでしょう。総選挙で、増税の賛否を問えば、その政権は間違いなく敗北するでしょう。しかし、そうやって、増税を先送りにしてきた結果、日本の将来はどうなるのでしょうか。財務省がまとめた「GDPに対する債務残高の国際比較」(2011年)というデータがあります。国内総生産に対する国債などの借金残高の各国比較です。つまり、国民が稼いだお金に対し、借金がどれだけあるかを比べたものです。それによると、日本は先進国中、ダントツの212%の数字が示されています。私たちが稼いだ分の2倍の借金を抱えている計算です。これでは、稼いでも稼いでも、そのお金は借金の利払いに消えるだけ、ということになります。
日本に次いで借金の多いのは、今、世界的な金融不安の火種になっているイタリアです。GDP比率は、129%です。次いで米国の101%と続き、イギリス、ドイツ、フランスなどは100%以下です。これで見る限り、日本がいつ何時、ギリシャ、イタリアの二の舞にならないとも限りません。日本の経済破綻が表面化しないのは、勤勉な国民が、国債の多くを保有しているからです。
国債などの国の借金を減らすには、当然のことながら、国自身のリストラ、無駄の徹底的な洗い出しが必要です。国家公務員、地方公務員の職員数や人件費の削減、天下り機関の整理などの行政改革、埋蔵金といわれる特別会計の透明化など、さらにメスを入れなければなりません。その上で、消費税の増税はやむを得ないと思われます。そうでないと、シニア世代にとって、健康保険、年金、介護等の社会保障を従来どおり、受けられなくなる可能性が大きいといえます。
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