ペットがもたらしてくれる幸せ
2012/1/5 寿子 さんペット関連の特集記事(※)を拝見しました。「定年後をペットと共に」というタイトルだったと記憶しますが、まさしく私の実母、そして義父母は定年後にペットを飼い始めたことを思い出しました。
(※)特集記事『定年後をペットと共に』へ早くに父が亡くなり、私が大学進学のため実家を出、そのままその地で嫁いだため、実母は長く一人暮らしをしています。私が実家にいた頃は、動物はあまり好きでなく、「犬か猫を家で飼いたい」という私の要望は一切聞き入れてもらえなかったのですが・・・。やはり一人暮らしが長くなってくると、寂しさも募ってくるのでしょう。ある日突然「可愛いでしょ?」という弾んだ筆跡の葉書の裏には、誠可愛らしいミニチュアダックスフンドが写っていたのです。すぐに母に電話を掛けてみると、これまた弾んだ声で「飼うことにしたの!」というではありませんか。
まだ定年には至っていませんでしたが、それも目前。仕事があるうちは没頭することができるけれど、定年後一人で居たのでは張りがない、という理由で、ちょうど知人が飼ってくれる人を探していたのだそうです。
飼いだしてからの母は尋常でない可愛がりようでした。まだ仕事もしていたので、家を空ける時には部屋が暑くなりすぎないよう、タイマーを使ってエアコンを設定したり、食べ物一つも気を遣い、月に一度はペット美容院へ。もちろん健康観察も欠かさず、私用のお出掛けもいつも一緒。私に子供ができた時でも、孫にすらそんな猫なで声を出さなかったでしょう・・・という始末。私も主人も少々呆れることもあったのですが、母が仕事を定年退職してからの様子を振り返ると、ペットが一緒で良かったのだろうな、と思います。一人暮らしだと、何もかもがルーズになりがちで、張りもなくなる、ということを最近よく耳にするようになりました。実母はペットがいたお陰で、生き生きと老後を送れたのではないでしょうか。その犬が亡くなった時、相当の落ち込み様で、泣いて電話が掛かってきました。その一週間後に体調不良から一カ月の入院生活。しかしどこかで自分の心にけじめをつけることができた様で、まだまだ長い老後の次なる目標を持ち、今はペット抜きで生活しています。
「もう何も飼わない。年齢的に責任が持てないから・・・」というのが口癖です。それほどペットとの生活は、張りがあり楽しいものだったのだろうと想像できます。
義父母も長く犬を飼っていました。しかし三年前に最後の犬が命を全うしたあと、「もう最後までは面倒をみれないだろう」という理由でペットとの生活にピリオドを打ちました。
長く可愛がっていくだけに別れの時が訪れるのは辛いものですが、家族にもたらしてくれる幸せの方が計り知れないものなのでしょう。
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