シニアの老後計画・・・定年後の生活に向けて(3)医療保険
2012/12/5<最近の医療保険>
高齢化がどんどん進んでいる現在、「医療保険」にも変化が出てきているようです。
5年ぐらい前の医療事情を想定して保険に入ろうと思っていると、とまどわれるかもしれません。
医療保険には短期のものと長期のものがありますが、一般的には長期の方が保険料は割安です。
しかし、今の保険の変化のスピードを考えると、いずれ見直しが必要になると思います。
医療保険をご紹介する前に、健康保険の「高額医療保険制度」についてご説明しておきます。
<高額医療保険制度>
高額医療保険制度とは、医療機関や薬局の窓口で支払った治療費などが、1ヶ月(月の初めから終わり)で一定額を超えた場合に、その超えた金額が支給される制度です。
負担の上限額は、年齢や所得により異なります。また、1月20日と2月10日のように月をまたいで利用した場合は、金額を合わせることができませんので注意が必要です。
●70歳未満の人の場合の1ヶ月の負担の上限額
・一般の人/80,100円+(1,000,000円-267,000円)×1%
・低所得の人(住民税非課税世帯)/35,400円
たとえば、100万円の医療費がかかった場合、窓口での支払いは、3割負担の人であれば30万円になります。
1ヶ月の負担の上限額の計算は、「80,100円+(1,000,000円-267,000円)×1%=87,430円」なので、高額療養費は、「30万円-87,430円=212,570円」で、自己負担額である87,430円を引いた212,570円が支給されます。
さらに、家族同士の支払いを合わせて計算することもできます。同じ月に同一世帯で、それぞれが21,000円を越える医療費を支払ったときに、自己負担額を引いた金額が支給されます。
また、1年間で高額療養費が複数重なった場合には、自己負担額が引き下げになります。健康保険と高額医療保険制度のおかげで、負担を低く抑えられるようになっています。
医療保険加入の考え方としては、この高額療養費で支払えない部分について補えばいいと思います。
<賢い医療保険のかけ方>
医療保険に入る必要性ですが、高額医療保険制度では、入院時の「差額ベッド代」や「先進医療にかかる費用」については支払われません。
先進医療というのは、がんやなどの病気で、全額自己負担になります。
また、医療費補助なので、入院中の食事代や交通費などの諸経費は自分で負担することになります。
十分な貯金があれば医療保険をかける必要はないと思いますが、不安な方は入っておかれた方が安心でしょう。
生命保険文化センターが「医療保障に対する私的準備手段」について調査したところ、生命保険を活用している人が71.0%と最も多く、預貯金の38.1%、損害保険の19.8%を大きく引き離しています。
さらに、「疾病入院給付金の支払われる生命保険に加入」している人の疾病入院給付金額の平均は、1日あたり男性で「11,000円」、女性で「9,200円」となっています。
将来どのような病気にかかるのかを予測するのは難しいことですが、これまでの選択肢には、日本人の三大死亡原因とされる「がん・心筋梗塞・脳卒中」を保障する『三大疾病保障保険』が入っていました。
ですが、今は「肺炎」が「脳卒中」に代わって三大死亡原因となっているようです。そういえば、お年寄りの死因に肺炎が増えているように思います。
また、合併症が起きやすい糖尿病、心疾患、高血圧性疾患、脳血管疾患などを保障する『生活習慣病保険』のようなものが出てきています。
それと、女性であれば、「子宮がん」や「乳がん」などの女性がかかりやすい病気を対象とする保険があります。
さらに、医療保険ではありませんが、倒産や失業したときに備える『所得補償保険』のような保険でも役に立つかもしれません。
いざ選ぼうとしたときに、「医療保険の数が多くて、どれが良いのか分からない…」のではないでしょうか?
インターネットに保険相談ができるサイトがあります。
相談料はかかりませんし、無理に保険をすすめられるなどということもありませんので、迷ったときには、そういう専門家による保険相談サービスを利用してみてください。シニア向け特集記事
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