シニアの老後計画・・・定年後の生活に向けて(5)住宅ローン
2013/5/22
大手銀行の住宅ローンの金利が引き上げられることにより、金利の変動リスクを避けようと、住宅ローンの契約を見直す人が出てきています。住宅ローンの金利には、「変動型」と「固定型」がありますが、「変動型」にしている人は、金利の上昇とともに住宅ローンの返済額が増えるおそれがあるので、「固定型」への借り換えを検討しているようです。
現在借りている住宅ローンよりも低い金利のローンを選べば、月々の返済額や利息を減らすことができて、今より返済がラクになるかもしれません。
今回は、住宅ローン借り換えのポイントについてお話します。
住宅ローンの返済が滞るとどうなるのか?
まず、住宅ローンの返済が滞った場合ですが・・・
住宅ローンの返済が3か月以上滞ると、金融機関から「督促状」が届きます。最初の督促状では、保証会社が肩代わりして金融機関に支払ってくれますが、その後も滞納が続くと、保証会社は金融機関に支払った分の残りを一括請求してきます。
月々の返済だけでも支払いが難しいというのに全額返せるわけはなく、一括返済するために自宅を任意売却するか、競売に出すかしなければならなくなります。
ただし、競売による落札価格は、任意売却価格より低くなってしまうため、家を手放してもローンが残るという最悪のケースも…。任意売却の方が高く売れますが、時間がかかるので銀行は競売を好むようです。それで返済できなければ、自己破産となります。
住宅ローン借り換えのタイミングは?
住宅ローンの相談に弁護士事務所を訪れる人が増えており、なかでもボーナス払いができなくなった人が多いとのことです。
リストラや転職はともかく、ボーナスがなくなった時点が、住宅ローン借り換えのタイミングといえそうです。
無理して払っているとどんどん返済が苦しくなりますから、できるだけ早い段階で銀行の担当者に、住宅ローンの借り換えを検討していることを相談してみてください。
金利を引き下げるなどの、一時的な救済措置をしてもらえるかもしれません。その結果、ローンの支払い期間が延びて総額が増えるようなことになるかもしれませんが、人生には良いときもあれば、悪いときもあります。
今、支払いがキツくても、将来的になんとかなる可能性がまったくないとはいえません。急場を乗り切ることが大切だと思います。
住宅ローン借り換えの費用は?
住宅ローンを「変動型」から「固定型」へ、または、金利を安いものに借り換えることで、月々の負担額を減らすことが可能になります。
しかし、忘れてはいけないのが、借り換えるには“諸経費”がかかることです。
事務手数料や登記手数料、保証料、団信保険料など、借り換えるための出費がありますから、総コストを計算してみましょう。
このコストは、金融機関ごとに異なりますので、それぞれのコストのできるだけ低いところで借り換えるのがポイントです。
なかには、事務手数料や保証料がかからないところ、金額が低い金融機関があります。
なお、親から援助を受けて返済するという方法もありますが、その際に気をつけた方がいいのは、“贈与税”の存在です。
贈与税は、「年間110万円以下」の贈与にはかかりませんので、この金額以内で住宅ローンの繰り上げ返済をするとよいでしょう。
現在、「変動型」で住宅ローンを組んでいるご家庭は、今後の金利の上昇を注意深く見守り、上がるようであれば、諸経費とのバランスを考えて見直すことが必要になります。
まずは、現在借りている銀行に相談し、あとはさまざまな金融機関で、借り換えの総コストをシミュレーションしてみてください。
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