2012年9月に太陽光発電を導入したＫさんのご厚意で、1年間の収支状況を教えていただくことができました。

今回は、「太陽光発電は儲かるの？･･･1年間の損得計算」と題して、太陽光発電のエコノミクスについてお話したいと思います。

投資額は380万円

30枚のパネルを、Ｋさん宅の屋根に設置しました。

ネット投資額（3,809,970円）
＝太陽光発電システム一式（4,123,670円）－補助金（313,700円）　でした。

発電量が7KW（正確には6.99KW）のシステムですから、1KWあたりの投資額は545,060円になります。

補助金受領後のネット投資額ですので、インターネット等で比較する限り、この投資額はやや割高だったかも知れません。

ただ、知り合いから紹介された近くの業者で、工事やアフターサービスは非常に丁寧だったとのこと。

Ｋさんは「少しくらい高くても安心だから、全く気にしていない」と仰っていました。

1年間の実績は？

1年間（2012年10月～2013年9月）の売電量は、7,603kwh（月平均633.6kwh）。

売電金額は319,326円（月平均26,610.5円）で、単価は42円です。

最も売電量が多かったのは5月で982kwh、41,244円。
最も少なかったのは12月で340kwh、14,280円。

その年のお天気にも左右されますが、月によってなんと3倍近い差が出るんですね。

昼の発電不足分と、発電していない夜の電力は購入することになります。

1年間（2012年10月～2013年9月）の電力購入量は、1,532kwh（月平均127.7kwh）。

購入金額は51,913円（月平均4,326.1円）で、単価は33.9円です。

ネット収入金額（267,413円）
＝売電金額（319,326円）－電力購入金額（51,913円）　になりました。

1年間の損得計算

前年（2011年10月～2012年9月）は太陽光発電導入前で、年間電力料金は62,565円でした。

太陽光発電導入によって、これまで払っていた電力料金がなくなり、さらに売電でネットの収入を得たということですね。

従って、1年間の損得計算は以下の通りになります。

1年間のメリット（プラス329,978円）
＝ネット収入金額（267,413円）＋前年の年間電力料（62,565円）　

投資回収年数

売電単価42円は、10年間適用されます。

従って、1年間のメリット（プラス329,978円）の10年分、3,299,780円は最初の10年間で戻ってくると計算します。

残りの投資額（510,190円）
＝ネット投資額（3,809,970円）－10年分のメリット（3,299,780円）　ですね。

もしも単価が半分の21円になった場合、それ以外の条件は同じだとすれば、データの単価だけ変えれば理論値が出せます。

計算すると、1年間のメリットは170,315円と計算されました。

残りの投資回収年数（2.99年）
＝残りの投資額（510,190円）÷単価引き下げ後の1年間のメリット（170,315円）

つまり、42円適用の10年＋引き下げ後の3年で、投資回収には13年前後かかるという計算になります。

いかがでしたでしょうか。

13年前後であれば、長期的な投資物件としては、まずまずの回収年数ですね。

ただ、儲かるかどうかよりも、Ｋさんが仰っていたように「少しでも地球に優しい環境をつくるためのお手伝いという気持ちでいる」ことが大切だと思いました。

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