お正月になると、新しいスタート、挑戦として、資格の取得を目指す方も多いようです。もともと資格は、好景気のときは経済的余裕ができるため、逆に不景気のときは雇用市場での『武器』となるものです。
　特に最近では、若い方のみならず、５０代以上の方がセカンドキャリアとして取得するケースも増えてきています。そこで、通信教育最大手であるユーキャンが発表している６０代以上の男性・女性に人気の資格トップ３をお伝えしましょう。まずは女性編から・・・。

６０代以上の女性に人気の資格

・第３位介護事務

　介護事務の主な仕事は、介護給付費明細書（レセプト）の作成とケアマネジャーのサポート。多忙なケアマネジャーを支える専門スタッフとして、今や介護事業の運営に欠かせない存在です。デスクワーク中心のため体力的な負担が少なく老後や定年後でも安心で人気の職業です。受験資格は特になく、勉強期間は平均４か月程度。試験は年６回、奇数月に実施。チャンスが多いのも魅力です。

・第２位レクリエーション介護士

　レクリエーション介護士２級は2014年に誕生した資格です。近年、物質的な豊かさだけでなく、精神的な充実も考えるQOL（Quality Of Life）つまり“生活の質”という考え方が注目されています。レクリエーションは高齢者のQOL向上を促し、健康維持・促進をサポートするための資格です。平均学習期間は概ね３か月。受験資格は特にありません。

・第１位食生活アドバイザー(R)

　食生活アドバイザー(R)は、プライベートから仕事まで、広く活用できる食の知識を身につけたスペシャリスト。
　平均学習期間は約４か月。合格基準は3級ですと100点満点で６０点以上、２球ですと１２３点満点で７４点ですので、満点を目指す必要もありません。調理師や管理栄養士とは異なり、特別な受験資格はいりません。試験は７月と１１月の年２回。勉強の進捗にあわせて、受験が出来るのがポイントですね。

　次に男性編を見てみたいと思います。

６０代以上の男性に人気の資格とは・・・

・第３位行政書士

　例えば、官公庁に飲食店の開業を開きたい。そんなときにお役に立つのが、行政書士です。書類作成業務や官公署への書類提出手続き代理業務、契約書等代理作成業務など、弁護士よりも気軽に相談できる存在になりえます。独立・開業して社会に役立つことはもちろん、企業への就職・転職にも有利になります！また意外な事実ですが、政治家との結びつきも強く、業務範囲が年々、広がっているのも注目されているのでしょう。

　平均学習期間は約６か月。受験は１１月の年1回です。

・第２位宅地建物取引主任士

　不動産売買や賃貸の仲介に重要な資格です。翌、重要事項説明書という書類をご覧になった方も少ないと思います。この書類を説明できるのは、この資格を取った方に限られます。平均学習希日間は、約6か月。試験は10月に行われますが、毎年、20万人以上の方が受験するマンモス試験として知られています。

・第１位マンション管理士

　マンション管理士は、マンション管理組合や住民からの相談に応じ、マンションで発生する様々なトラブルを法的見地から解決したり、アドバイスを行うコンサルタントです。今やマンション数が600万戸を超え、いまや約10人に１人が分譲マンション住まいという時代。マンションには必ず、管理組合が存在しますが管理組を構成する理事役員は、マンションをめぐる法律・知識に疎いケースがほとんどです。

　マンション管理士は、こうしたマンションの維持、管理について知識が上のマンション管理会社に対し、管理組合の側に立ったサポートが可能です。平均学習期間は約7か月程度。もちろん、資格を取ってマンション管理会社に転職する方法もあり得ます。
またマンションは定期的に大規模修繕といって築年数の経過によって生じた不具合を修繕する工事があります。こうした工事に際して、マンション管理士にも求められる場面は増ええることが予想されます。特に設備関係に造詣のある管理士の方は顧問契約を数多く取得することも期待できるでしょう。
　
　そんなマンション管理士の試験は、毎年1回、例年11月の最終日曜日。受験資格はなく、年齢、性別、学歴等に関係なく、どなたでも受験できます。

・そのほかにも・・・

　最近、人気の資格は、「中小企業診断士」。経営コンサルタントを認定する日本で唯一の国家資格です。定年後の転職先として、これまでの経験を生かして経営コンサルタントとして独立される方は少なくありません。
　中小企業診断士は、経営戦略や人事、マーケティング、財務・会計、法務、製品管理、ITなど幅広く、経営全般に関する知識を得ることが出来ますので、やりがいのある資格といえるでしょう。

　みなさまにとって充実した1年になりますことをお祈り申し上げます。

（文責：定年生活編集部）